畜生育成計画。

《日々の生活記録的ななにか》

便秘患者の下剤の選択法

業務中にふと分からなくなったので振り返り。

一般的というかうちの病棟で使っている、患者にうんこをぶちまけさせるためのお薬を主に抜粋。

 

・酸化マグネシウム(カマ・マグラックス・マグミット)

緩やかに作用するため緩下剤と呼ばれる。
作用時間は2~3時間。
内服後、いくつかの化学反応を起こして濃厚な重炭酸塩というものになります。
重炭酸塩は濃度が濃いので腸内の浸透圧が上がります。
上がった浸透圧により腸管への水分引き込み作用が起こり、うんこに水分をもたらしうんこのボリュームを増やします。柔らかくもなります。
その結果増えたうんこが腸管を刺激して排便を促すといった流れですね。
即効性というより定期的に飲んで便秘を予防するイメージ。
ちなみに腎臓の悪い人はMgを濾過できずに高Mg血症(不整脈や呼吸抑制)になってしまうため禁忌。手でほじくり出すようにしましょう。
制酸作用があるため胃酸過多の人にもおすすめ。
副作用はほとんどない。海水から作られるらしい。
そして男性には吉報か、尿路結石の原因の一つであるシュウ酸と混ざって水溶性に変わるので殺人結石にならずに尿中に交じり排泄してくれるのです。ありがたやー。

 

・センノシド(プルゼニド

大腸刺激性下剤と呼ばれる。
作用時間は内服後8~10時間後。
センナと呼ばれる植物由来の生薬成分が名前の由来。
こいつに含まれる成分が腸内細菌に分解されて大腸を刺激する成分に変わる。
これにより大腸が半強制的に動かされ患者のうんこをぶちまけさせる。
遅発性なので寝る前に内服します。
昼過ぎなんかに飲んだら寝ぐそぶちまける羽目になるので注意しましょう。
「うんこでまくりだぜー!!」といって乱用すると耐性がついて効かなくなります。
効き目が悪くなってきたからといって増量するのも同様です。
極力必要最低限の使用量にするよう心がけましょう。
ちなみに1錠5円となかなかの破格。
痙攣性便秘(便秘と下痢を交互に繰り返すなど)の人には禁忌。

アローゼン 

名前こそ違うもののセンノシドの顆粒版。
主成分はほぼ同一。
黒茶っぽい漢方薬の様な色をしているが、なんと意外にも無味。
無味だけど香りが強いのでまずく感じます。

 

・大建中湯 

いわずもがな漢方。
冷えによる便秘を改善する。
腸管の保温加温作用があり血流改善による蠕動運動亢進を促し排便につなげる。
お湯とかで飲むほうがいいみたい。(加温的に)
山椒・人参などが含まれる。
即効性はなく継続的に飲んでいくのが一般的。

 

ラキソベロン(ピコスルファートナトリウム液)

センノシドと同じ大腸刺激性下剤。
液状なので量が調節しやすい。ほんのりあまい。
成人だと一般的に一回10~15滴。
10~12時間後にぶちまけやすくなるので眠前に内服。
大腸とかの検査前には一本まるごと飲まされます。大体150滴分ですね。悲惨。
作用機序はセンノシドと似てますが、成分が若干違うのでセンノシドが効かないけどこっちは効くって場合があるので必要に応じて使用しましょう。

 

グリセリン浣腸液

大腸刺激性もあり水分浸透圧を利用したボリュームアップ作用、さらに油性を利用した潤滑作用もあり下剤界のリーサルウェポンといっても過言ではない。
なるべく投与後患者に浸透するまで我慢してもらったほうがいいが、大抵みんな肛門を抑え数分たたずに便所に駆け込んでいく。
絶対にやっていけないことは立位での浣腸。
重力で下方に下がった直腸を貫通するリスクがあるので必ずベッドの上で左半身を下にした体制でぶち込ませていただこう。(左を下にしたほうが奥まで流れ込みやすい)

・レシカルボン座薬

主な成分は炭酸水素ナトリウム。
肛門からぶち込まれたのち、徐々に直腸でガスを発生させガスの圧力で腸管を刺激し蠕動を促す。
使用後15~30分でぶちまけることが多い。
浣腸もそうだが肛門からぶち込む系は肛門周囲に走っている迷走神経を刺激し、血圧を低下させることがあるので血圧の低い人には禁忌となる。

 

以上、復習がてら下剤のまとめでした。